クレファス講師
おすすめの本紹介②内容編 100円のコーラを1000円で売る方法
こんにちは!
山本です。
以前ブログに書いていたおすすめの本「100円のコーラを1000円で売る方法」の中身について今日は簡単に紹介していきたいと思います。
それでは行きましょう。
物語概要
ある架空の会計システムを販売している会社が競合の大手である会計システム会社にマーケティング戦略を駆使して、市場のシェアを取っていくお話です。
物語の始まりはバリバリの営業でかなりの実績を残してきた気の強いキャリアウーマンが会社の商品企画部(マーケティング部)に移動になるところから始まります。
今まで営業で高い実績を出してきた彼女には商品企画部でも絶対成功できるという絶対的な自信があります。
しかも競合大手のマーケティングを担当しているのはものすごく内気で物静かな同年代の女性です。
営業で培ってきたキャリアをもとに絶対に勝てるという自信とは裏腹に、新商品を出してもすべて競合会社に上をいかれてしまいます。
営業で培ってきたものが全く通用しない。マーケティングと営業は全くの別物であり、行き当たりばったりではなく長期スパンの視点に立ち「戦略を用いて戦う」ことが重要であることに気づかされます。
マーケティングに熟知した超優秀な男性嫌味上司のもと、マーケティングの戦略について学び徐々にシェアを取っていきなんと最後には、、、。
というマーケティングを通して会社とともに主人公の女性も成長していくというストーリーです。
また最後にはまさかのどんでん返しも待っています。
(ネタバレになるので言うことはできませんが、、、)
そして今回はその中でも特に私が興味深かったマーケティングの戦略を1つ書いてみます。
なぜキシリトールガムは受け入れられるようになったのか

皆さんキシリトールガムはご存知ですよね?
よく「歯科医推奨!!」などのような謳い文句で売られていますよね。
しかしこの話一見すると矛盾しているように思いませんか?
キシリトールガムを歯科医が推奨し、多くの人が食べるようになれば虫歯になる人が減りその結果として、歯医者に行く人も減ります。
そうなれば歯医者が儲からなくなりますよね。
つまり歯医者にとってメリットがないわけです。
じゃあどうして歯医者の人が自分たちにメリットがないものをお勧めするのでしょうか?
キシリトールのプロモーション
キシリトールはフィンランドで生まれた虫歯になりにくい甘味料です。
フィンランドの食品素材メーカーはこのキシリトールをアジアでも普及させたいと1990年代後半から日本でのプロモーションに着手しました。
そこでキシリトールが歯科医の人に推奨されているというお墨付きがあれば、かなりプロモーションに役立つと考えました。
しかし、前述のとおり当初は歯医者にとってメリットがないと考えられていたため、中々うまく計画は進みません。
そこでマーケティング担当者は考え方を変えます。
それは予防歯科の考えを普及させることにしたのです。
予防歯科とは虫歯にならないように定期的に歯垢除去やクリーニング等を行うことです。
「歯医者に行く人は虫歯の人」という考えから「虫歯になる前に歯医者に行く」という考えを打ち出したのです。
例えば、人間そう頻繁に虫歯になるものではなく1度完治すればまた数年はいかなくなるなど、虫歯になり歯医者にお金を使う人が全体の1割しかいないと考えます。
ここではその1割ではなく、残りの9割を歯医者に取り込むことを考えました。
予防歯科の考え方が広まれば、虫歯で歯医者に来る人は減りますが、予防歯科で歯医者に来る人が増えます。予防歯科の考えが広まった結果としてキシリトールは普及し、歯医者も予防歯科に来る人によって前よりも利益が増えるというお互いにとってWIN-WINの関係を築くことができました。
このような例は一見マイナスだと思っていた事がやり方を変えることでプラスの結果になる、つまり発想を転換することの重要性を示唆してくれていると言えます。
またキシリトールガムに関してもそれまでのように”味”や”香り”で勝負するのをやめて、”虫歯予防”という新しい要素を加えることによって新市場を切り開きました。
このような競合がいないところで勝負することをブルーオーシャン戦略といいます。
ブルーオーシャン戦略については以前書いたブログがあるので宜しければ参考にしてください。
キシリトールに関しては発想の転換が功を奏し、キシリトールガムに関しては新たな市場を見つけ出せたことが商品のヒットにつながりました。
また、この本ではただ戦略を書くだけでなく、ストーリーに沿って具体的に説明してくれるので、経済などを学んだことがないような人であっても比較的容易にマーケティング戦略を理解することができます。
まとめ
このほかにもパート2として経営戦略版のものもあります。

マーケティングと経営戦略は厳密には違いますが、実際に経営戦略部がマーケティングも兼ねているという会社も多く存在します。
正確に言えば
経営戦略⇒会社が長期的に利益を獲得していくためにヒト・モノ・カネ情報を配分して行く活動で
大きく①全社戦略、②事業戦略、③機能戦略の3つに分けられます。
マーケティングは購買、生産、販売、財務など各部門ごとでの活動を決定していく機能戦略の一部にあたります。
マーケティングに関しては教室の運営にも活かせることできる部分が非常に多いので、多くの方にクレファスを知ってもらい、体験授業に来ていただけるようにもっと勉強していきたいと思っています。
(さりげなく誘導するあたりすでに知識を活用しています(^_-)-☆)
皆さんもぜひ読んでみてくださいね!
それでは!