クレファス講師
おすすめの本紹介①本の読み方~経済学も踏まえて~
こんにちは!
最近花粉がひどくなってきたので休みの日も極力外出せずインドアな生活を送っている山本です。
そのため最近は休みの日になると朝起きてすぐにブックオフに行き、面白そうな本を3冊ほど買ってはその日のうちに読了してしまうことが習慣となっています。
そこで今回は最近読んだ本が面白かったので、その一つを紹介してみたいと思います。
100円のコーラを1000円で売る方法

何年か前にかなりはやっていた本だと思います。
「もしも高校生野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」といった本も同じようにマーケティングの話で売れていましたね。(読んでいないのでまた一度読んでみます!)
私は速読タイプでもあり基本的に本などは「有意義な情報を得られないもの」は読まないようにしています。
ビジネス書などは読んでみて途中でつまらないなと感じたり、ありきたりのことしか書いていないものなどはたとえお金を払って買ったとしても最後まで読みません。
意味のないものに時間を費やすことが嫌いだといういかにも経済学部出身の考え方です。
このようなものを経済学では埋没費用(サンクコスト)といいます。
「お金を払ってまで買ったんだからつまらなくても最後まで読むべきだ」という人もいますがそういう人をみると「ああ、、この人サンクコスト知らないんだ、、」と思ってしまいます。
サンクコストとは?

サンクコストとはいわば戻ってこないお金です。
本を買ってしまえばもうお金は戻ってきませんよね?
そのため重要なのはこの本がこれから先、価値を与えてくれるかどうかです。
経済学的には一回本の代金は切り離して考えます。
過去のことはなしにして未来にその本がいい効果を与えてくれるかが重要ということです。
面白くない本を買ったときに「お金も無駄にして時間も無駄にするのか」、「お金を無駄にして時間は無駄にしないのか」という話であればお金を無駄にしただけのほうがお得ですよね?
つまり埋没費用(過去に払ったお金)はもう戻ってこないので、過去を抜きにして考えると読まないほうがお得になるわけです。
例えばビジネスにおいて初期費用として500万を投資したビジネスがあるとします。この時点で-500万円です。
しかし、利益をとれると思っていたそのビジネスが実際にはうまくいかず毎月10万円の赤字を出しているとします。
この場合計算式はNを月とすると
-500+(-10✖N)になります。
つまりこのビジネスを5年続けた場合
-500+(-10✖60)=-1100
つまり1100万円の赤字になります。
自分で経営していると思って考えてみてください。
「せっかく多額の投資をしたんだからそれを回収できるまでは、、、」
と多くの人が考えてしまうのではないでしょうか。
そしてその考えを形作っているのは間違いなく初期投資の-500万円ですよね。
投資した500万円にこだわるがゆえに撤退を考えることができないということです。
そしてこの考えが撤退を遅らせ、より赤字を拡大させて行きます。
もし始めて1年後に
「このビジネスは儲かりそうにないから、初期投資に500万は使ったけど早めに撤退しよう。」
と考えれていたなら
-500+(-10✖12)=ー620
つまり620万円の赤字で済んでいたのです。
人間は時に不合理である
5年続けるとー1100万円、1年だと-620万円。
後から見れば明らかに後者のほうが合理的な判断だと言えるでしょう。
しかし、多くの人が戻ってこないサンクコストにとらわれ合理的な判断ができなくなってしまいます。
人間はコンピューターと違い「心」があるので、基本的に合理的な生き物ですが、時に不合理な行動もとるということです。
たとえば全く同じ性能のパソコンがあるとします。5万円、3万円、1万円のものがあれば多くの人が真ん中の3万円のものを選んでしまう原理です。
経済学的にみれば性能が同じなのだから最もお得なのは1万円のものですが、多くの人は「5万円は高いけど、1万円も安すぎて不安。。すぐ壊れるんじゃないの??」
など最終的に無難な真ん中の3万円を選んでしまう心理があります。
時に人間は合理的でなくなることの典型的な例ですね。
このような心理などの感情的側面に即し経済を分析する分野を行動経済学といいます。
経済学では物事を考えるときに人間は完全に合理的な生き物であることを前提にモデルを組み分析します。なぜならそのほうがシンプルだからです。
しかし、不合理な面もあるということも覚えておいてください。
話がかなり飛んでしまいましたが、このような考えが自分の中にあるので
「面白くない本は最後まで読まない」ようにしています。
今回本を紹介しようと思っていたのですが、私自身の癖が強すぎる持論のためこの時点でかなりの文字数の導入になってしまいました((+_+))
そのため本の中身の紹介については前編後編のようにしてまた次回書こうと思っています。
本の読み方だけでなく内容にも興味があればぜひ次回のブログも読んでみてください。
それでは!!