クレファス講師
ヴェーダ数学とは?
こんにちは!
最近教室で子供たちにヴェーダ数学(インド数学)を教えている山本です。

つい先日、4月に海外旅行に行きたいと考えていた私はどこの国に行こうかとアジアの国を検索しまくっていました。(つい最近韓国に行っていたのでヨーロッパなどに行く旅費がない、、、)
そこで色々と調べているうちにインド人はものすごく頭がいいという記事にたどり着きました。
「NAVERまとめ」によるとITの世界的企業であるマイクロソフトの従業員の34%、インテルの17%がインド人。
またNASA(世界のエリートを集めた天才集団)の36%がインド人であるということです。
またインド工科大学、通称IIT(Indian Institutes of Technology)は今まで世界最高峰の理系大学と名高いマサチューセッツ工科大学、通称MIT(Massachusetts Institute of Technology)を抜き去る勢いで世界中から優秀な学生が集まっています。
インド国内ではIITに行けない人がMITに行くと言われているほどです。
それほど優秀な学生が多いインドでとりわけ世界をリードしている分野が数学やITなどの理系分野です。
そしてそのカギは「インド数学」にあると言われています。
それではインド数学とは何なのか??
インド数学とITの関係含め簡単にまとめてみたので宜しければ読んでみてください。
インド数学の足し算・引き算
例題 168-99=??
と聞かれたときに、すぐに頭に答えが浮かぶかお子様に聞いてみてください、または自分で考えてもいいです。
。。。出ましたか??
私がこの問題を子供たちに出すと子供たちは「すぐにはわからない」「暗算では解けない」と言います。また実際に解いてもらうと多くの子供たちがその場で筆算を始めます。
しかしインド数学をかじった私はこう考えます。
「99を引くということは、100を引いて1を足せばいい」
つまり168-(100-1)で考えます。
こうすると168-100=68⇒68+1=69と頭の中でもすぐに答えを出すことができます。
このように日本の数学は決まった一つのやり方に従ってゴリゴリ計算していくスタイルです。
一方でインド数学では「美しく解く」ことに重きを置いています。
日本:問題⇒決まったやり方(筆算など)でゴリゴリに解く
インド:問題⇒解く前に簡単に解けるやり方を考える⇒解く
という流れになっています。
掛け算の場合
次に掛け算の場合を考えます。
例題 15✖15=??
この問題も多くの日本人は筆算で考えると思います。
しかしインド数学では掛け算は「面積」で考えます。
15✖15ということは面積で書くと下のようになります。(字が汚いのはお許しを。。。)

そしてこの図形を下のように考えます。

15を10と5に分けて考えます。

すると大きな四角形はそれぞれの小さな4角形の和であると考えることができます。
この時点でかなり簡単な掛け算だけで答えが導けます。さらに

左下にあった四角形を右上に移動することができます。
これで見ると四角形の面積の和は(20×10)+25=225であることがわかります。
この考えを応用すると15✖15の計算が頭の中ですぐにわかるようになります。

美しく解くという考えはプログラミングにも直結する
先に書いたように、インドではかなり優秀なIT人材が数多くいます。
その理由として、この美しく解くということが論理的に物事を考えるということに直結しているからだと思います。
例えば教室のプログラムの画面で例えると
センサーを3回押したらロボットが1秒前進するというプログラムを作るとします。
多くの子供たちがやるのが次のパターンです。

しかし、これをより短いやり方で作ることもできます。
センサーを押すことを3回繰り返し、そのあとに1秒前進というように作ります。

ただ感覚で3つ繋げるのではなく、3回押すということは「3回同じ動作を繰り返すことだ」と考えれることが論理的に考えるということです。
「意味は一緒だから別にいいじゃん!」という子供もいますがそれではこの回数が100回、200回と増えていったときにブロックを100,200個と並べることが果たして正しい作業といえるでしょうか??

下のブロックから100,200個と一つずつドラッグしていけばおそらく5分以上はかかるのではないでしょうか?
しかし、先ほどの繰り返し機能を使うことができれば繰り返しの数字を変えるだけ、わずか1秒ほどで同じプログラムを作ることができます。
ずるは悪いことではない
先ほどの99の引き算や、センサーを押す回数の話にしても多くの子供にやり方を説明すると「ズルッ!」といわれることがあります。
しかしわかりやすい形や簡単な形にして答えを導くことは果たしてズルいことなのでしょうか?
私ははっきり「違う」と思います。
それをズルいと感じてしまうのは、簡単な形にするのではなくただひたすら一つの決まったやり方で、手間暇がかかってでも同じ作業を無難にこなす、ということを美徳とする「日本の教育」に問題があるのだと思います。
簡単にして考えるというのは何も悪いことではありません。
むしろ簡単にして、賢く、要領よく解けるようになるということが「勉強」をする目的なのではないでしょうか。
数学を用いることによって田を作り水を引く土木工事や天体を観測して暦を決める暦法、そして商業などに応用するなど、勉強というのは生活をより豊かにするために行うものです。
より早く、より便利に解けるということはむしろ必要なスキルなのです。
このように数学に対する根本的な考え方の違いなどから、インド人の論理的に考えるプログラミング思考が養われ、その結果としてITなどで活躍できる人材が大勢生まれるのだと思います。
またITといった比較的新しい分野ではカースト制度の影響を受けにくいということが考えられます。
カースト制度の下では一部の人は就くことのできる職業に限りがあり、下位カーストの人はそれに見合った仕事しかつけず、結果として貧富の差はなくならず、貧困から抜け出せない人が多くいるのが現状です。
しかしITなどのカースト制度が生まれた後の新しい分野では規制などがなく、インターネット環境下であればどこの場所でも、差別などではなく技術だけで勝負することができる、つまり下位のカーストの人たちにしても成り上がることが可能な分野であると言えます。
そのような背景も含めて、インドではITが盛んです。
このような社会的な背景もありますが、インドでITが盛んな一つの理由として先に挙げた、インド数学の影響も十分に考えられることができるのではないでしょうか。
まとめ
今日はインド数学について、またその思考法とプログラミングやITの関連性について書かせていただきました。
そのほかにも教育などに関する面白い話があれば積極的にブログで書いていきたいと思います。
また出だしの旅行の話に関してはベトナムに行くことが決定しました。
すでに航空券もとってあります(^_-)-☆また旅行記も帰ってきた後にでも書くつもりです。
よろしければ暇なときに是非チェックしてみてください。
それでは!